「シリアスサム3 BFE」はクロアチアのインディー系ゲーム会社Croteamが開発し、Devolver Digitalが2012/03/30に発表・発売したFPSガンシューティング・アクションゲームで、シリアスサムシリーズの3作目だ!
「男が男であったFPS黄金時代への帰還」というキャッチフレーズが掲げられた本作ではとにかく血湧き肉躍る痛快なガンシューティングを堪能する事が出来る!
FPSシューティングの金字塔「DOOM」に触発されて開発された経緯を持つ本作は、プレイヤーにただひたすら銃を撃ちまくって敵を殲滅していく愚直なプレイスタイルを要求する。
だが時には冷静に戦略的な行動を取らないと先に進むことは出来ない!
舞台設定や地球外生命体との仁義なき戦いというシチュエーションは映画「インディペンデンス・デイ」や「スターゲート」を想起させるが、本作のノリは「セインツ・ロウ4」のそれに近い。
サムが陥った状況は普通に考えれば極めて絶望的なのだが、撃って倒して事態を打開するという単純明快なアーケード風のゲームが好きな人にオススメできる人気FPSだ!
人類壊滅の危機の中で戦う果てしない世界観がゲームを盛り上げる!
「シリアスサム3 BFE」では前作である「The First Encounter」「The Second Encounter」よりも前の時代である22世紀のエジプトが主な舞台となる。
ゲームタイトルに付いている「BFE」は「Before First Encounter」の略称なので、ナンバリング数字は増加しているものの、実質は前日譚の物語が展開していくという内容だ。
シリーズ一作目ではすでに人類最後の希望となっていたサムだが、本作では全人類が壊滅前の状態のため、自分以外の人間と行動を共にし、対話する事がある。
このシチュエーションに逆に新鮮味を覚えるユーザーもいることだろう。
メインで戦う相手が醜悪な形態をした話の通じない怪物たちという対立構図はシリーズを通して不変の要素なのでシリーズファンには特にオススメだ!
リアルタッチなグロテスクなモンスターや背景のグラフィックが魅力!
リリースを重ねるごとに着実な進化を遂げてきた「シリアスサム」シリーズのグラフィックだが、本作では大手パブリッシャーに引けを取らない立派な描写へと変貌を遂げた。
もはや本作の画面を見てインディー会社の面影を感じる人は居ない筈だ。
舞台となるエジプトの建造物や土地はリアルタッチで再現されており、細部の描写にも磨きがかかっている。
また、エジプトのシンボルとも言えるピラミッドの描写も秀逸だ。
登場キャラクター達の造形はより細密なものとなり、敵であるグロテスクな生物たちの皮膚には生命感すら感じられる。
「シリアスサム3 BFE」ではビルと同じくらい巨大な敵も出現するが、FPS視点のゲームに登場するキャラクターが人間よりも遥かに巨大な場合、広大な空間が舞台になればなるほど背景とのバランス取りが難しい。
しかし本作ではカメラアングルや構図の妙もあって対比におけるスケール感は一切損なわれていない。
得体の知れない地球外生物に侵略され、勝てる見込みがない絶望感というシチュエーションが、細部まで丁寧に描き込まれた説得力のあるグラフィックで展開するのが本作の魅力である。
個性が炸裂する敵の数々
「シリアスサム3 BFE」ではグロテクスで個性的な敵の数々が登場し、プレイヤーの行く手に立ちはだかる。
シューティングゲームでは敵キャラクターの造形がゲームの人気を左右する重要なポイントになるが、本作では妙にインパクトが強いキャラクターが多数出現し、その全てが一度遭遇したら忘れられない秀逸な造形となっているので好感が持てる。
ゲーム序盤で初めて遭遇する一つ目の怪物は力任せにプレイヤーを殴ってくるゴリラのような動きが特徴のキャラクターだ。
見た目に反して移動速度が速いので、モタついていると攻撃を受けてしまう。
声でおおよその居場所が分かるので、警戒しながら進むと良いだろう。
そして「シリアスサム」シリーズでプレイヤーを恐怖に陥れた有名な敵キャラクターである「Behaeded KAMIKAZE(首なしカミカゼ)」もパワーアップして再び登場する。
一人だと特に脅威は感じないが、独特の叫び声と共に集団で一直線にプレイヤー目がけて突進してくる場合には冷静さを保つ事は難しいだろう。
本作はオープンワールド型のシューティングゲームなので、360度全ての方向からこのカミカゼが襲いかかってくる事に警戒しなくてはならない。
「アーッ」という叫び声が聞こえたら間違いなくヤツなので、見つけたら距離を縮められないように素早く撃退しよう。
ゲーム進行について
開始早々サムは武器を一つも持っていない。
エリアを探索して大型ハンマーを入手した段階からゲームは急展開を見せる。
歩を進めると飛び道具であるハンドガンも入手できるので、襲いかかる敵をどんどん撃退しながら進んでいく事になる。
ステージ内には回復用アイテムが散在し、獲得する事でプレイヤーのライフが回復する。
ハンドガンの弾は無限に使用する事が出来るが、リロードをする際には無防備な状態となってしまうので、敵との距離と残弾数に注意が必要だ。
敵に近づかれすぎてしまったら近接武器に切り替えるなどの応用力が攻略の鍵となる。
舞台となるエリアには入り組んだ場所も多いので、迷ってしまう事が無いようにマップを把握する能力も要求される。
閉所で敵に囲まれるとパニックに陥ってしまう事もあるので後退しながら戦う際には抜け道を確認し、確保するようにしておこう。
実際あまりにも多くの敵が襲ってくると必然的に後退を余儀なくされる場面が多々出てくる。
逃げ惑っているとすぐに方角の観念がなくなってしまうので注意してもらいたい。
「シリアスサム3 BFE」はこんな人にオススメ
「シリアスサム3 BFE」は間違いなくシリーズ最高傑作だ。
記念すべき一作目からプレイしているファンには歓迎される作品であろう。
そして開発会社Croteamが参考にした「DOOM」シリーズの初期作品が持つFPSシューティングの元祖的な雰囲気が好きな人は本作が気に入るに違いない。
設定は荒唐無稽で敵キャラの湧き方も無節操、そして主人公は何故か飄々としているコミカルな要素が目に付く本作だが、ゴリ押しで簡単に進めるほど甘くはない。
アーケード風のFPSに主眼を置いて開発されたのは間違いないが、難易度とゲームバランスの調整は絶妙で、プレイヤーには冷静さと的確さが求められる。
敵の特性や弱点、体力を把握しながらその場に応じた最も効果的な攻撃を正確にヒットさせる事が最も重要な要素となるのだ。
だがこのゲームの真価は敵に囲まれた時に発揮される。
首なしカミカゼの「アーッ」という叫び声に四方から囲まれた時の恐怖感、そして気がつくと背後に迫っている怪物に遭遇した時に感じる戦慄。
このアドレナリンが体内を駆け巡る瞬間にこそが「シリアスサム3 BFE」の醍醐味だ。
弾数は無限だが、撃ち込んでも追いつかないほどの大量の敵がプレイヤー目がけて一気に襲いかかってくる。
そんなシチュエーションに快感を覚えるシューティング好きな人にオススメの人気FPSだ!
シリアスサム3 BFEスペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows XP SP3 | Windows 7 |
CPU | Intel Core 2 Duo @ 2.0GHz / AMD Athlon 64 X2 @ 2.0 GHz | Intel Core i5-2400 / AMD Phenom II X4 |
メモリー | 1GB (XP) / 2GB (Vista) | 4GB |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce 7800 / ATI Radeon HD2600 | NVIDIA GeForce GTX 560 / ATI Radeon HD 6950 |
VRAM | 256MB | 1GB |
HDD空き容量 | 4GB | 4GB |
DirectX | DirectX 9.0c | DirectX 9.0c |
備考 | インターネット接続環境が必要 |
(C)1993-2011 Croteam Ltd.
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