ファンタジー・ジェネラル2(Fantasy General II)は、Owned by Gravityが開発し、Slitherine Ltd.より2019/9/5からSteamでリリースされた、高難易度が自慢の超本格ターンベースのシミュレーションRPGだ。
本作は1996年に発売され、知的なAIが他のゲームとの明らかな違いをもたらしたゲームとして評判となった「Fantasy General」を再解釈したストラテジーになっている。ハイファンタジーの世界観で織りなす完璧なストーリーは20年以上経っても未だに根強いファンがいるほど素晴らしい物語だ。
前作であるFantasy Generalの伝統に則ったターンベースの戦闘は進化しつつも、昔ながらシステムでその難しさもきちんと受け継がれている。ソロでコンピュータを相手にプレイするキャンペーンモードだけでなく、人間やコンピュータを含めたマルチプレイも可能。非常に難易度の高いゲームになっているので、クリアが困難なほど燃えるプレイヤーにおすすめのゲームだ!
20年以上経っても色あせない本格的なシミュレーションRPG!
本作の舞台はシャドウウォーズによって、Keldonia(ケルドニア)の世界がとてつもない被害で破壊されてしまった時代から300年後の未来。過去の闘争は長い時を経て伝説となり、深い痛手を負っていた世界の傷も癒えようとしていた。
「Highlands of Fareach(ハイランド・オブ・ファリーチ)」では、Barbarian warriorsが過酷な北部の気候の中で生計を立ててながら力を蓄えて、裕福な暮らしをしているBorderland(ボーダーランド)の町を襲撃し続けている。
日々襲いかかってくるBarbarian warriorsに危機感を覚えた街の人々は、「Scarlett Mountains(スカーレット山脈)」から「Cynehelm Valley(シネヘルムバレー)」と「Hoarwood(ホアウッド)」に至る土地の全てを支配する強力な力を持つ帝国に助けを求めた。
帝国直轄の軍団は高地の襲撃者に直面するために派遣され、国境地帯の氏族「Iseal」と「Machnar」の力を借りて、「Wyrm's Pass」の戦いで「High King Brendan」の討伐に成功する。平和への見返りとして、今後一切の国境への侵入を禁じる条約が締結された。以後はBarbarian warriorsを団結させるだけのカリスマを持った王は生まれず、口論と不満を言い続けるだけの日々へと変わっていく。
そんなダークな時代の中で、プレイヤーは偉大な名声を持つ戦士「Falir One-Eye(ファリル・ワンアイ)」に導かれることになる。彼の息子でもあり、指定相続人でもある事を聞かされたプレイヤーは自分の父親とクラン評議会に気質を認めさせる決心をするコトになっていく。
ハイレベルなタクティクスを要求される高難易度ゲーム!
プレイヤーはヒーローを選択し、シャドウロードと凶悪な力を持つその手下たちを倒すために冒険に旅立つ。もちろん、主人公に力を貸してくれる頼れる仲間たちも次々に登場する。
仲間となるのは強力なヒーローを含む、75を超えるユニークなユニットたち。彼らを指揮して戦いに望むことになる。ヒーローには武器や鎧、魔法のアーティファクトを手に入れて装備させることも可能だ。おまけに経験を積ませることで、より強くなってレベルアップシステムも搭載。シミュレーションRPGとして、必要な基本的なところはすべて備わっているぞ。
それもそのはず、本作では90年代からの戦略ゲームクラシックの再考になっており、まさにファンタジーウォーゲーミングだ。タクティクスや難易度は当然、昔からの頭が痛くなるほど理不尽で難しいレベルになっている。戦場となる場所も六角形がマスとなり、プレイヤーはユニットを指揮して、マス目に沿って移動するコトになる。
マップには、魔法のように寒いファリーチの高地や肥沃な川の谷、魔女やモンスターが自由に徘徊して侵入者を襲ってくる深い森のあるボーダーランドなど、実に様々な場所が用意されている。
ユニットにはberserker(狂戦士)、spearmaiden(槍騎兵)、troll(トロル)、shamans(シャーマン)、summon ancestor spirit(召喚された精霊)、mighty elemental(エレメント)、longbowmen(ロングボウマン)、werebear(ワベア)など、アンデット、リザードマン、ハーピーなどのモンスターや各種兵士まで、さらには偉大なるドラゴンまで多種多様に揃えられている。キャンペーンモードは幻想に包まれた魅力的なストーリーでプレイヤーを夢中にしてくれるだろう。しっかりとした世界観は必見だ。
前作でも好評だった非常に優れたAIは今作でも健在で、キャンペーンモードでコンピュータと遊んでいながら、まるで画面の向こう側でプレイヤーが操作しているような気分にさせられる。
一見意味のなさそうな行動に見えても、こちらが考えていることを先読みして手を打ってきている場合もある。その場、その場で的確な指示をしなければならないリアルタイムストラテジー(RTS)とは違って、ゆっくりと考える時間がある分だけ、間違いを犯してしまったときのダメージは大きい。最善な手を打ち続ければ、多少の戦力差があっても十分挽回になっている。高い戦術が要求されるので、うまくいった時の快感が癖になる楽しさだ!
自分の軍団を自分で育てていける楽しさ!
本作では、キャンペーンを進めながら、自分と仲間を育て上げ、ボスに立ち向かえるだけの力を手に入れていかなければならない。戦いの後にプレイヤーが自分で考えて、どの軍隊を開発するのか決断していく必要がある。戦闘に勝利するたびに訓練や開発に必要な金とリソースが手に入り、それらを使ってアップグレードが可能だ。
しかも、新兵でさえもしっかりと鍛え上げることで、チャンピオンまで育てられる。好きなユニットを育てられるのは、非常に楽しい作業ではあるが、訓練を行ったり、軍隊を開発するにはコストがかる。
当然強い部隊やヒーローを育ってればシナリオをクリアするのは容易となる。しかし、高いコストを払っての勝利は敗北よりも状況を悪くしてしまうことを注意しなければならない。もちろん、戦闘でミスしてしまい、ユニットが消滅してしまうと成長や経験も消滅してしまう。
戦闘後に何をパワーアップさせるのか、非常に重要な決断となる。地形や士気、力のバランスを考慮しながら、最善な計画を立て、それを実行していく。敵を打ち負かし、war-leadeとして力を示し優れた結果を残して、戦争指導者として評判を高めていこう。
アンデットからドラゴンまで様々なモンスターも登場し、プレイヤーを待ち構えている。本作はソロだけでなく、他のプレイヤーと一緒に遊べるマルチプレイも完備されており、英語、ドイツ語、スペイン語、中国語、フランス語と日本語はないが、たくさんの言語に対応している。
昔ながらシステムに最新のグラフィックが融合し、さらに高い難易度のターンベースのシミュレーションゲーム。最近のぬるくて簡単なゲームばかりやっているプレイヤーにはやり応えがありすぎるほどの難しさになっている。簡単ではないが、クリアしたときの感動は昨今のゲームでは中々味わうことのできない感動となるだろう。生温いゲームじゃ物足りないハードコアな魂を持つプレイヤーにおすすめのシミュレーションRPGだ!
Fantasy General IIスペック/動作環境
動作環境 | 必須環境 | 推奨環境 |
---|---|---|
対応OS | Windows 7/8/8.1/10(64bit) | Windows 7/8/8.1/10(64bit) |
CPU | Intel Core i5 750 | Intel Core i5 2400 or higher |
メモリー | 4GB RAM | 8GB RAM |
グラフィックカード | NVIDIA GTX 460 / AMD Radeon HD 6870 | NVIDIA GTX 770 / AMD Radeon R9 290 |
VRAM | 1GB | 2GB |
HDD空き容量 | 2GB | 2GB |
DirectX | Version 11 | Version 11 |
備考 |
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