【懐かしPCゲームを遊ぼう】プロジェクトEGGの復刻タイトル10選
レトロゲームを復刻配信しているプロジェクトEGGには、主に1980年代のパソコンゲームタイトルが1000点以上揃っている。
完全無料でプレイできる作品もあり、往年のゲーマーから熱い視線を送られているサービスだ。
今回の特集は、プロジェクトEGGで遊べるおすすめの最新ゲームタイトルを10種類ピックアップしてお届け。
かつて夢中になってクリアを目指したあのタイトルを令和に再びプレイして、過ぎ去った時の流れと変わらぬ興奮を同時に味わってみよう。
80年代に生まれていない若手ゲーマーも必見の特集だぞ。
プロジェクトEGGとは?
プロジェクトEGGは、主に1980年代に販売されていたレトロゲームをWindows向けにエミュレートして販売しているサービス。
現時点の保有タイトルは1000以上。PC-9801、PC-8801、X68000、MSX、X1などのパソコン向けに制作されたゲームが潤沢に揃っている。
2001年に運営がスタートしたプロジェクトEGGは、その後D4エンタープライズへ事業譲渡され、現在参入しているゲームメーカーの数は60社以上。
レトロゲームを「文化遺産」のひとつとして捉え、いつでもユーザーがプレイできる状態にしておくことがプロジェクトEGGの企業理念。
その思想に賛同したメーカーの作品が数多く揃っている点が魅力だ。
現在も定期的に新たなゲームが追加されており、往年のゲーマーから絶大な支持を獲得している。
プロジェクトEGGが取り扱っているゲームには、上記パソコンゲーム以外にファミコンやNEOGEO、PCエンジン、メガドライブ、アーケードなどの作品も含まれる。
これらはプルダウンメニューから絞り込み検索可能。かつて自分がプレイした作品が無いか、チェックしてみよう。
無料会員と月額会員制の2種類
本サービスは、「アミューズメントセンター会員」に登録することで4タイトルを無料プレイできる。
月額550円の会費を支払う「EGGサービス」へ加入すると200種類以上の無料ゲームにアクセスでき、さらに1000種類以上の有料ゲームの購入とプレイが可能になる。
国内最大級のゲームDLサービスだ。
プロジェクトEGGのゲームで遊ぶためには、まず最初に「プロジェクトEGGランチャー」をインストールする。
マイページからzip形式のファイルをダウンロードして解凍し、その後会員登録時に作成したIDとパスワードを入力して起動する流れ。
ランチャーから直接クレジットでゲームを購入することもできるぞ。
サポート体制が充実している点もプロジェクトEGGの魅力。
公式サイトには各種の手順を分かりやすく記載したマニュアルが有る上、一般的な操作と設定画面に関するPDFファイルも閲覧できる。
また有料会員にのみサポート体制が敷かれており、困った際にフォームへ入力して問い合わせることも可能だ。
購入前に一点注意が必要なのは、利用しているWindows OSのバージョン。
各ソフトのページには必ず対応OSが記載されているので、自分が持っているPCのOSと適合するか確認してほしい。
今回ご紹介するタイトルは、主にWindows 10と11向けに最適化された作品だ。
ゲーム物販やサウンドトラックの販売も
プロジェクトEGGは、レトロゲームの配信サービス以外にパッケージ形式でゲームの物販も行っている。
物販形式で手に入るゲーム作品は数作品で、かつ高価だが、充実した特典やこだわりのパッケージなど、かつてのファンも納得できる豪華仕様。
製造期間も限定されていることが多いため人気だ。
懐かしゲームのサウンドトラックも通販形式で販売されているので、BGMに思い入れがある人は「ACサイト」のコーナーも要チェック。
AC-MALL会員に無料登録を行っておけば、配送先の住所を保存して次回注文時の手間が大幅に減るため便利。
支払い方法はクレジットカード決済と銀行振込を利用できる。
レトロゲームの数々を現代に復刻するプロジェクトEGGは、当時を知らないユーザー層にも大きなインパクトを与える必見サービスだ。
プロジェクトEGGのおすすめタイトル10選
ハイドライドII(MSX)
1984年に誕生し、その後多くの機種向けに登場していった名作アクションRPGシリーズの第2弾で、リリースは1986年。
プレイヤーは神に選ばれた心の清らかな男の子となり、邪悪な意識を封印する冒険に出発する。
マップ面積は初代の6倍にまで増加し、システム面でもパワーアップを果たした。
MSX版はマップの細部が若干変更されているほか、PSG音源への対応や、PCG書き換えによる演出を楽しめる点がポイント。
製品にはPDFマニュアルが付属し、完全初見でもプレイを楽しめるようになっている。
魔法攻撃も追加された名作アクションRPGの世界観をたっぷりと味わえるぞ。
ロードス島戦記 灰色の魔女(X68000)
1991年に発売されたRPG。
1989年に発売されたPC-9801版をベースに開発された経緯を持つ作品で、グラフィックとインターフェースの進化、ゲームの高速読み込みが特徴だった。
操作性にも改良が加えられており、多彩な魔法を使い分けながら戦えるタクティカルバトルに熱が入ること間違いなしだ。
原作ファンタジー小説の1巻を題材とする世界観が特徴で、4種類に分かれる種族と7種類のクラスで主人公のキャラクターメイキングを行える。
最大6名のパーティー編成で進みながらプレイできるタイトルで、原作を尊重した編成で戦うことも、オリジナルのパーティーを生み出すのも自由だ。
テグザー(PC-8801mkIISR)
1985年に発売されたアクションシューティングゲームタイトル。
戦闘機形態へ変形できるロボット「THEXDER (テグザー)」を操作しながら全16面(裏16面)のステージへ挑戦する。
真横のプレイ視点でロボットと戦闘機形態を使い分けながら進む頭脳要素アリのゲームプレイを楽しめるぞ。
ゲームの難易度は非常に高く、悪戦苦闘すること間違いなしだが、何度でも再チャレンジしたくなるはず。
80年代に隆盛を迎えたロボットアニメブームも相まって、伝説的な作品として語り継がれている。
アクションシューティングゲームが得意な人にぜひプレイしてもらいたい作品だ。
ファイナルゾーン(X1)
1986年に発売されたエディア(日本テレネット)の縦スクロール型アクションゲーム。
プレイヤーはユニークな外見を持つ5名のスペシャリストから2名を選んで出撃し、過酷な戦いへと乗り出していくことになる。
アクションゲームとしては珍しいマルチエンディング方式を採用している必見タイトルだ。
ストーリーに力を入れている点が特徴で、弾薬制限や死亡した仲間キャラを復活できない、体力が回復し辛いなどのハードコアなゲーム性も話題を呼んだ。
集中してプレイを進めないとクリアが難しい作品で、高難易度のアクションゲームをプレイすることが好きな人にはハマるはずだ。
3Dゴルフシミュレーション スーパーバージョン(PC-6601)
発売は1984年。
前年に発売された『3Dゴルフシミュレーション』をパワーアップさせたタイトルで、最大4名のマルチプレイにも対応していた。
現代の目線で見ると古く感じられるプレイ画面だが、ショット位置毎に立体構成されていく3D画面は緻密で、当時では高い完成度を誇っていた。
ボールの弾道計算や反発係数、角度、風速などを加味した打球結果が生まれており、計算力という面でも評価が高かった作品。
全長6063メートルに及ぶ18ホールで好成績を叩き出すプレイに夢中になれること請け合いで、タイミングを合わせるプレイにアツくなれるぞ。
アメリカントラック(PC-6001mkII)
1985年に発売されたドライブゲーム。
NASAから極秘文書輸送を託されたドライバーとしてトラックへ乗り込み、妨害する敵の車に対抗しながら目的地を目指すプレイを体験できる。
時代を感じさせる世界観設定と豪快なレーシングバトルが特徴で、エンターテインメント性は抜群だ。
トラックの最高速度は200キロ以上で、ほぼ直線になっている道で障害物を避けたり、敵車両へ体当たりしたりするプレイが展開。
破天荒なアクション映画が流行していた時代を反映したゲーム性が面白く、上空見下ろし型プレイ画面で没入感満点に遊べるはず。過激なレーシングゲームだぞ。
琥珀色の遺言(MSX2+)
1988年に誕生したコマンドADVゲームで、『藤堂龍之介探偵日記』シリーズの記念すべき第1弾。
大正時代の日本を舞台に、影谷家の邸宅「琥珀館」へ乗り込んだ私立探偵藤堂龍之介として事件解決を目指す。
多彩な人間関係を見極めながら推理を巡らしていくプレイを体験できるぞ。
セピア色を基調とした印象的なグラフィックが秀逸で、次々に発生する殺人事件を解決すべく奔走する主人公になりきってプレイを楽しめる。
様々なハードへ移植されたことでもお分かりの通り、現在でも熱心なファンを持つ必見の推理アドベンチャーゲームだ。
覇邪の封印(MarkIII)
1987年に誕生したロールプレイングゲーム。
剣と魔法が君臨する幻想の異世界を舞台に、勇者イアソンの末裔である主人公として、世界に隠された通路の封印「覇邪の封印」を見つけ出す旅に出る。
深遠な世界観から「異次元ソフト」という名称で親しまれた。
エンカウント形式で展開していくバトルが特徴の本作では、敵に遭遇すると「逃げる」「話しかける」「脅す」「戦う」「魔術品」といった選択肢が登場。
モンスターによっては会話をしながら情報を得られるというユニークなシステムもあり、単純なRPG作品とは一線を画したプレイを体験できるぞ。
天下統一(PC-9801)
1989年に発売されたシステムソフトの戦国シミュレーションゲーム。
1551年からプレイがスタートする本作には、1年を4ターンで区切った中に「イベント」「軍備」「内政・外交」「作戦」「合戦」に分かれるフェーズが存在。
戦略性を発揮しながら勢力を広げ、タイトル通り天下統一を目指すことになる。
ボードゲームが原作と言われているだけあって、絶妙に調整されたゲームバランスが面白い。
一度クリアすると担当大名の数も58名まで増えるため、繰り返しプレイにも強いぞ。
難易度は高く、数々の歴史シミュレーションゲームで腕を鳴らした人でも苦戦すること間違いなしだ。
バビロン(FM-7)
1986年に発売されたクリスタルソフトのアクションRPG。
プレイヤーは「選ばれた旅人」としてバビロンへと降り立ち、魔獣たちを倒しながら平和を目指す。
広大なマップ内に点在するアイテムを獲得しながら先を目指すプレイが面白く、レトロゲーム好きならハマるぞ。
本作はゲームスピードを4段階に変えることができるため、アクションゲームが苦手な人でも安心してプレイできるはず。
付属PDFマニュアル(PC-8801版)にはモンスターイラストが収録され、当時のテイストを体感しながら遊べる点もポイント。
古き良きアクションRPGの世界に浸ろう。
温故知新は大切
古きを訪ねて新たな見識を得る、という意味を持つ「温故知新」の精神は、ゲーム業界にも当てはまる。
PCゲーム黎明期から発展期に開発された作品の多くは、現在よりも遥かに制限された環境で生み出され、そこには創意工夫のアイデアが詰め込まれていた。
本当に面白いゲームを目指してしのぎを削っていた時代だ。
筆者はMSX2やPC-8801mkIISRでPCゲームに親しんだ世代だが、当時はゲーム売り場に行くだけでワクワクした感覚に包まれた。
説明書を丹念に読み尽くし、カートリッジやフロッピーディスクを差し込みながら遊んだゲーム達は、今でも鮮烈に記憶に残っている。
若き開発者に見てほしい世界
どのゲームにも必ずと言って良いほど「源泉」が存在する。開発者の多くは、かつてレトロゲームで受けた衝撃を心に秘めているはずだ。
今後のゲーム業界を担っていく若き開発者にこそ、かつて世間を賑わせたレトロゲームの世界を知ってもらいたい。
斬新なアイデアとギミックが詰まった作品に触れることで、新たな創造力が湧いてくるかもしれない。
【おすすめポイント】レトロゲームに触れよう!